バイオリンはとても軽い楽器です。
普通だと大体400g〜500gくらいだと思います。が、結構ばらつきがありまして、やたら重い(軽い)楽器というのもあったりします。
それにさらに顎当てや、テールピース、ペグなどがつくので、その材質によってもまた印象が変わります。
さらに、さらに。重量のバランスがありまして、持ったときに身体に近い方…顎当てがついてる方ですね、そちらにバランスが偏ると、総重量があったとしても軽く感じたりします。もちろん、その逆もまた然りです。
初めて持った楽器で、「重い!」と感じたとしても、構えてみると意外とそうでもなかったり。
軽いと思ったら、構えてみると妙に肩が凝るなんてこともあります。
極端に例えますと…金槌を持つ時に上下どちらを持つかで重いか軽いかの印象は全然変わってしまうのと同じということです。
ですから、表題にあるように重い楽器が必ずしも弾きにくいということはありません。
重くても弾きやすい楽器はありますし、軽くても弾きにくい楽器もあります。
まずは沢山弾いてみて、ご自分に合う楽器を探してみてください。
さて前置きが長〜いですが、ここからが本題です(^◇^;)
楽器を持つ時に最初に触れる場所はどこでしょう?
まず間違いなく、グリップ(握り)だと思います。
こちらの楽器は去年末に、初心者向けに扱いやすくして欲しいとのご依頼があったものです。
ペグを回しやすく調整して、弦の高さをやや低めに。ガチガチにキツく入っていた魂柱を削って緩めて柔らかい音色に。
これでバッチリ、なのですが…。
写真でもお分かりになるように、グリップが汚いんです(T . T)
見た目でもそうなんですが、持ってみるとザラザラしてなんだか感触が良くありません。
そして、太い…。これが、持った瞬間になんとなく重い、という印象を作ってしまうことが良くあります。
初心者で、これから弦楽器をやってみようと思っているのに、ファーストインプレッションが「重そう…」なんてもったいない(˘・з・˘)
手に馴染むような、優しい手触りで、持ちやすい形にしたいと思います!
こういう場合は、金ヤスリの出番です。
見た目でもわかる凸凹を削り落として綺麗にします。
幸い、元が太いグリップなので削り過ぎを心配する必要はありません。
金ヤスリが当たるところと、当たらないところの差がハッキリ見えますね。手強い凸凹です。
真横からみると、真ん中やや上(黄色い矢印のあたり)から下が微かに出っ張っています(-。-;
これはさぞかし持ちづらかったでしょう。
全体にヤスリがかかりました。出っ張っていた部分、よく見るとフシがありますね。こういうところは変形しやすいです。
サンドペーパーで金ヤスリの跡を取ったら、オイルを塗り込み、その上にニスを刷り込みます。
ライトが当たったところが綺麗な直線になっているのが見えますね。
これなら握った時に「弾いてみようかな」と感じてもらえると思います!
グリップ部分はよく手が当たるところで、いつのまにかザラザラになっていたりします。
どうにも弾きにくいと思ったら見直してみるのも良いかもしれませんね。
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