弦楽器工房こばやし

小田原の弦楽器工房こばやしのブログです。仕事をしていて感じたあれこれを週一くらいで徒然と書いていきます。

弾きにくい楽器のカンタンな見分け方

毎日暑いですね!

こばやしはお盆中も営業しております。練習もレッスンもお休みの今、絶好の楽器調整の機会かもしれませんよ!?

お気軽にお声掛けくださいヽ(^o^)

さて、本題です。…物騒なタイトルですが、ちょっと思うところがあってつけてます。

勘違いされやすいですが、

 

安い楽器=弾きにくい楽器

 

ではありません。

安くて弾きやすい楽器はたくさんありますし、逆に高価で弾きにくい楽器もまた然りです。

ただ、最低限ここは押さえておかないと弾けないよ、という部分はあります。

例えば、ピアノの鍵盤って、同じ幅ですよね。

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もしも…

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鍵盤の大きさがバラバラになっている、こんなピアノがあったらどうでしょうか?

考えるまでもなく、弾きづらいのがお分かりになると思います。

バイオリン属の楽器にもこんな場所があるのはご存知ですか?

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何度かこのブログでも登場してます、上ナットです。

この弦の溝をどう切るかが、弾きやすさに直結しています。

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上のものと比べるとどうでしょうか…?明らかに精度が違うと思いませんか?

人間の手は精巧にできてます。下のように溝がガタガタで幅が均一でなくても弾くことは(一応)可能です。

問題はそれが当たり前ではないこと、です。

鍵盤の大きさがバラバラなピアノのように、弾きにくい楽器は、普通なら簡単にできることができない、もしくは難しくなってしまいます。

そして、上手くならない理由を楽器のせいに出来る人って、あまりいないと思うんですよね(T ^ T)

一番悲しくて寂しい結末は、せっかくバイオリンを始めようと思って買った楽器なのに、弾きづらいのをバイオリンそのものの弾きにくさと思ってしまい、結局、楽器を弾く事そのものをやめてしまう事です…。

これはあまりにも、もったいないです。悲しいです。寂しいです(T_T)

ちょっと刺激的なタイトルになりましたが、お伝えしたいのはこれです。

『上達しないのは楽器のせいかも知れませんよ』

残念ながら、やはり安すぎるような楽器はこういう肝心なところがキチンとしていないことが多いです。

結果、かえって弦楽器人口を減らしてしまってるように思えるんです、私には( ̄^ ̄)

指が痛い、音が出ない、弾きにくい…ちゃんとした楽器を弾いて諦めてしまうならともかく、弦の幅が揃ってないようなバイオリンに触れて「なんか弾きづらいし、やーめた」となってしまうのは弦楽器に携わる者として辛いのです。

せっかくバイオリンをはじめるんです。可能であれば、こういうポイントを見てご購入できると、いいですね。

実は同じような弦の溝幅があるという箇所はもう一つあって、それが「駒」なんですが上ナットの方がわかりやすいので今回はこちらを取り上げました。

また、上ナットがガタガタの楽器は大体駒もガタガタなんですよ…(・_・;

こばやしでは、キチンとポイントを押さえた楽器を取り扱っています。安心してご相談くださいね。

もちろん、上ナットや駒も弾きやすく調整できますよ!

弦楽器工房こばやしは小田原の栢山から、弦楽器の出張修理を承っております。

詳しくはホームページをご覧ください。

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