「コン」、なら良いのですが、「ゴン」なんて音がした日には青ざめます。
あ、楽器をぶつけてしまった時の音のお話です。写真ちょっと遠いですね。
はい。綺麗な曲線を描いているはずのバイオリンの縁が凹んでしまっていますね。気持ちも凹んでしまいます(T_T)
縁から象嵌細工につながる木目にそってニスも剥がれてしまっています。
こうなってしまうと目立つんですよね…面になっているところの多少の凸凹は、色さえのっていればそれほど気にならないものです。でも、ラインとして見える縁の部分が崩れるとなにかと目についてしまいます。人間の目って面白いですね。
このくらいの凹みでしたら、ニスを塗り重ねていけば、ニスそのものの厚みで直せはします。
が、時間がかかるんですよね…(T_T)
この程度でも1週間…いや、乾燥も考えると10日くらいですかね。数字にすれば1ミリも凹んでいないと思うのですけど…。
そんなときはUVレジンの出番です。紫外線で固まる樹脂ですね。チューブに入っているレジンを盛り付けます。ラインにそって凹んでいるところを埋めるイメージです。
形ができたらLEDの紫外線をピカーっと。ものの数秒で固まります。
ついでに剥離してしまっていたニスの部分にも盛りました。このレジンの何が良いって、紫外線を当てなければ固まらないところです。粘性のある状態で、思う存分形をいじることができます。ヘラやペインティングナイフを使って過不足なく形状を整えたら、またピカーっと(^○^)
凹みはほぼ、消えましたね。ペーパーもかかるし、ニスものります。かなり優れモノの素材です。
色の薄いところをリタッチしました。
傷があったことを知っていれば見つけられると思いますが、パッと見てわかる人はそうはいないと思いますよ!
新型肺炎の影響でコンサートやレッスンも次々中止になっていますね(;_;)
3月末に予定していた調整会も中止にしました(T_T)
みんなで協力して、この難局を乗り切るしかないですよね。
無理矢理プラスに考えるなら、使う機会が減るこんな時だからこそ楽器のメンテナンスをして、新年度に備えるというのはどうでしょうか…?
弦楽器工房こばやしは小田原の栢山から、弦楽器の出張修理を承っております。
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