弦楽器工房こばやし

小田原の弦楽器工房こばやしのブログです。仕事をしていて感じたあれこれを週一くらいで徒然と書いていきます。

ネックが外れた!?…その後。

前回のお話の続きとなります。

ネックは無事に接着されたのですが、やはり接着面があっていなかった影響でしょうか、ズレが出ていました。

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見た目だと少しわかりにくいですが、触ると段差があるのがわかるくらいです。

正直、使用に差し支えはありません(^◇^;)、ネック側がはみ出している状態ですので…。

本体側がはみ出している場合は、指が擦れたときに引っかかりを感じてしまうので直さなければなりませんが(-。-;

そのことを連絡しまして、ご使用に支障ありませんということをお伝えした上で「好きなように直していいよ!」という頼もしいお言葉をいただいたので、ありがたく直させていただくことにしました(^○^)

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まずは段差をどうにかしなければなりません。

ここは単純に、削ります!

平ノミを使って段差を削ぎ落とすように削っていきます。

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段差が取れたら、紙やすりで刃物の跡を滑らかにしていきます。ニスが盛大に剥げていますが、気にしてはいけません( ̄^ ̄)

むしろ、一部だけニスが残っているより全部無い方が後の作業が楽になります。

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見事にニスごと削り落としました。

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まずはクリアのニスを塗って下地に染みないようにします。紙やすりで削った白い部分に少し色がついているのが見えますか…?

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リタッチの基本、黄色から塗っていきます。

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たびたびアングルが変わって申し訳ありません(-。-;

黄色味がついてきたら、赤味を加え、明度を揃えていきます。

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だいぶ赤くなりました。もう少し赤を濃く、明度を下げます。

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ほぼ色味は合いました(^○^)

周りと比べるとツヤが違うため、少し印象が浮いてますね(・_・;

塗った箇所のツヤを消す方法もあるのですが、せっかくなので周りを磨いてピカピカにしていきます。

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こんな感じですヽ(´▽`)/

経年変化でくすんでいた表面もツヤを取り戻し、新品のようになりました(^∇^)

写真にはありませんが、表板・裏板も磨きを行なって綺麗になりまして、大変喜んでいただくことができました!

思った通りにうまくいくと、こちらも嬉しいものです。ありがとうございました!

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