弦楽器工房こばやし

小田原の弦楽器工房こばやしのブログです。仕事をしていて感じたあれこれを週一くらいで徒然と書いていきます。

バイオリンの傷

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これは、海外から輸入したチェロの裏板についた傷です。このままですと新品で売ることができなくなってしまうので、修理しました。

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2日かけて直しているので光の加減が少しかわっていますが、同じ場所です。

こうしたケースの場合はどうあっても修理しなければなりませんが、一般のお客さまの場合、少し事情が変わってきます。


納車されたばかりの自動車のように、極端にキズを嫌がるお客さまがいらっしゃいます。

もちろん、ピカピカの状態で使用したいと思う気持ちはわかるのですが、楽器は楽器です。

使用していけばいろいろな要因によって、必ずキズはつく、くらいに考えていた方が良いように思います。

名器、と呼ばれるような楽器でキズのない楽器はありません。

弾いているうちについたキズ、なにかの拍子にぶつけてしまった、ひっかけてしまった…。そういったキズのあれこれを経て「風合い」のある楽器になっていく、と考えれば少しは気分も楽になるのではないかと思います。


こんなお話を書いてきてなんですが、ニスの修理自体は私自身、かなり好きな、得意な修理になります。次回はその辺りを書いてみようかと思っています。

 

弦楽器工房こばやしは小田原の栢山から、弦楽器の出張修理を承っております。

詳しくはホームページをご覧ください。


https://musical-instrument-repair-shop-51.business.site