前回の続きです。
透明ニスをのせて表面を平滑にしました。
どの工程も大切ですが、この工程をきちんとやり終えておかないとこの後どんなに色を合わせてもキレイに見えません。
色を合わせるのは楽しい仕事なのですが(私にとっては)、焦ってそこまでいこうとすると失敗してしまいます。
リタッチ修理は途中でミスをすると取り返しがつかないことが多いので、焦りが最大の敵となります。
「今日はここまで!」と割り切れるかどうかが完成度につながります。
色をのせていきます。黄色を中心に周りの色と相談しながら赤を混ぜたオレンジを塗っていきます。
あくまで私の場合は、ですが、イメージとしては三本のカラーバーがある感じです。
画像ソフトなどで、デジカメの写真を調整しようとした時にこんな調整画面が出ませんか?
これが頭に浮かんでいます。色は赤、黄、黒ですけど。
今塗っている色は黄色がこれくらい、赤がこれくらい、黒(明暗)がこれくらい…とイメージしています。
ただ、各色は絶妙な関係で連動していくので、「黄色まだ足らないけど、この後赤足すからここまででやめておく」とか、「さっきまで黒はちょうどよかったけど色のせたら暗くなっちゃった」など非常に説明しづらい(わかりにくい)ですが、やはり経験からくるさじ加減が大事かと思います。
だいぶ周囲の色と合ってきました。
写真右上の薄い黄土色の箇所より、すでに濃くなっているのがわかると思います。
リタッチは往々にして塗っているところばかりに注視してしまいますが、楽器全体がどんな色をしているかをあわせて判断しないと、あっという間に濃くなりすぎます(実体験済み)。
この時点でさらに濃い色を塗っていってもシミのようになるだけです。
リタッチ箇所と、その周りで違うところはどこなのか?
この場合だと、私なら指板の下の濃い茶色とリタッチ箇所のくっきりとした色の違いをなくしていこうと考えます。
まさかの長文で、今回で終わりませんでした(^◇^;)
すみません、次で完結です。
以前書いたと思うのですが、いま名古屋に出張中です。
https://m.facebook.com/vnprima/posts/2399628813628690
とても素敵なホールでこんなところで仕事ができるのは楽しすぎます。
私の席のすぐ隣に水槽があって本物の魚がひらひら泳いでいるんです(´⊙ω⊙`)
しかも海の魚だし…ナンヨウハギとかいるし…。
本日もがんばってまいります!
弦楽器工房こばやしは小田原の栢山から、弦楽器の出張修理を承っております。
詳しくはホームページをご覧ください。
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