弦楽器工房こばやし

小田原の弦楽器工房こばやしのブログです。仕事をしていて感じたあれこれを週一くらいで徒然と書いていきます。

首が回らないお話

f:id:kobayashi-strings:20200124111141j:image

ヤマハミュージック仙台店さんで、毎年二回行われている、弦楽器展示会に技術スタッフとして参加してきました!

大体12月と、6月の2回が恒例だったのですが今年度は1月開催でした。

前回から会場を地下の弦楽器売り場から、7階のホールに移しまして、広々とした場所で作業させていただいております(^○^)

広さ、というのは実はけっこう大事でして…。チェロはもちろんですが、バイオリンでもいろいろな場所を細かくチェックしようと思うと、グルグルと楽器を回して観察しなければなりません。狭いところだと、必要以上に気をつかうんですね。不具合を探しているのに逆に傷がついてしまっては本末転倒ですから。

さて、写真ではニヤニヤ調子よく写っておりますが、宿泊先のホテルで首を寝違えてしまいまして、首があまり回りません(T_T)

普通にしているとなんともないのですが、急に振り向いたりするとピキッ、と痛みます(ノ_<)

普段気にせず過ごしていますが、首が回らないだけで不便さがドンと増してとても不快です…。

回らない、といえば、弦楽器も普段からよく回す場所がありますね。

f:id:kobayashi-strings:20200126092214j:image

まずはペグです。ここはトラブルとしては非常に起きやすい箇所ですね。(そもそも、木と木同士の嵌合ってどうなんでしょ、とかここで言ってもはじまらないですが(^◇^;))

違う木材の組み合わせですから、乾湿の差が激しい日本では影響が出やすい箇所です。

よく言われるのは、冬になるとスカスカで緩まりやすく、夏になるとガチガチで固くなるということですね。

調整のご依頼もとても多い場所ですが、取れる手段はそれほど多くはありません。

写真にも写っていますね、コンポジションを使うのが一般的かと思います。

粘りけのある油粘土のようなものですね。滑りやすいときには滑り止め、回しにくいときには潤滑剤として使えます。

どうしても滑ってしまう場合には、チョークの粉を使ったりもします。

ただ、最初に書いたように木材同士の嵌合ですから、どちらかがすり減ってしまっているとどうしようもありません。

その場合は、バイオリン本体のペグ穴を木材で埋めて、もう一度穴を空け直すしかありません。

回らないと困る場所、他にもありますね。でも、ちょっと長くなってきたので、次回にするとします。

弦楽器工房こばやしは小田原の栢山から、弦楽器の出張修理を承っております。

詳しくはホームページをご覧ください。

https://musical-instrument-repair-shop-51.business.site

LINE公式アカウントを作りました!

友だち登録していただけると、直接こばやしとメッセージのやりとりができますよ。

http://nav.cx/4bIrYHT

このURLをタップまたはクリックすると、弦楽器工房こばやしを友だち追加できます。