前回、板剥がれの診断方法を書きました。
30秒ほどの短い動画にもなっていますんで、ぜひ見てみてくださいね。
さて、剥がれているのはわかったけど、どうしましょ、というお話です。
板剥がれは、バイオリン属ではわりとメジャーというか、良くある修理です。
地方の展示・調整会に行かせていただくと大体1日で5〜10本、2日間で10〜20本の楽器を診ます。そうしますと1〜2本は発見されるイメージです。5〜10%は板剥がれを起こしてることになりますね。
そして、多くのバイオリンの不具合のようになかなか気づけないものです。
構造として箱の中に音を響かせている作りなものですから、板が剥がれて隙間ができている状態はあまり良いとは言えません。
スピーカーの響板に虫食い穴が開いているようなものなので、正しい音は出なくなります。でも、一番近くで楽器の「生の」音を聞いているご本人にはささいな差になってしまうのかもしれませんね(^^;;
だからといって放っておいて良いものではありません。
剥がれた箇所は、だんだん広がっていきますし、剥がれた隙間に汗やホコリなどがつまると修理も難しくなります(・_・;
ですので、発見しましたら速やかに接着する方が良いですね。
修理には、こんなクランプを使います。
剥がれた箇所にニカワを流し込んだら、これでこう…
挟み込んで圧着します。あまり力を入れすぎると横板が歪んでしまいますし、緩すぎるともちろん接着しません。
ちょっとしたコツではあるのですが、この辺りは我々、専門家にお任せしていただきたいところですね(^_^)
こばやしでは、工房の窓が駐車場に面していて直接出られるようになっています。
ご希望のお客様は部屋に入ることなく、窓越しにお話することも可能です。このご時世ですから、柔軟に対応できるところはがんばりたいですね(^o^)/
弦楽器工房こばやしは小田原の栢山から、弦楽器の出張修理を承っております。
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