弦楽器工房こばやし

小田原の弦楽器工房こばやしのブログです。仕事をしていて感じたあれこれを週一くらいで徒然と書いていきます。

弦が錆びてる!?〜G線編〜

前回の続きです。

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さて、前回お見せしたこの写真、G線も錆びていました。

こちらの方が問題としては身近かもしれませんね。

写真のA、D、G線はドミナントという世界で一番売れている(多分)弦なのですが、このG線、巻かれている巻線が、銀なんですね。

ご存知の方も多いとは思いますが、銀って黒く錆びるんです( ;  ; )

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隣のD線と比べるとわかりやすいですね。

新品のパッケージを開けたら黒かった、なんてこともあります(-。-;

これはもう銀製品なので、宿命というしかありません。あまりお店を責めないでくださいね。(私の在庫しているドミナントも黒くなってました(・_・;)

こちらはE線の錆びと違ってちゃんと直せますし、強度が落ちることもありませんのでご安心を。

ちょっと専門店な話になりますが、この黒ずみ、厳密には錆び(酸化)とは違って硫化という現象。鉄が錆びると金属自体を侵食して、弱くなったりしますが、銀の場合は表面に膜ができた状態なので、性能に変化はないのです。

見た目さえ気にしなければ問題なくご使用いただけます…が。せっかくなので、綺麗にしましょうか。

私の工房でも、新しい弦が黒ずんでいたら綺麗にして出しますしね(^◇^;)

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いつものクッションシートだと見にくいので厚紙をバックにしました。見事に真っ黒ですね。

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前回と同じ3200番の布ヤスリを使います。

作業スピードが圧倒的に早いので、私はこれを使いますが、なかなかこの為に買うのももったいないです。ちょっと時間はかかりますが、百均でも売っている銀磨き布で大丈夫です。

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全体に当たるように擦ればあっという間にピカピカになります。可能でしたら弦は外して作業すると満遍なくかけやすいです。

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同じくらい黒いものを比べてみました。下が磨いたものです。やっぱりピカピカの方が気分が良いですよね。

せっかく新しい弦を買ったのに黒かった、なんてことがありましたら諦めずに試してみてくださいね。

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