弦楽器工房こばやし

小田原の弦楽器工房こばやしのブログです。仕事をしていて感じたあれこれを週一くらいで徒然と書いていきます。

バイオリン再生計画〜指板接着〜

前回刷り込みという手法で、ニスをピカピカにしました。溶剤を使うということで、乾燥時間が必要なんですね。

あれから一週間…そろそろ仕上げに向かってスパートをかけていきます!

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今回はこちらの指板を貼り付けます。

これ自体は出来合いのもので、いつ入手したのか覚えてません(^◇^;)が、材料ボックスに眠っていたものです。材料屋さんなどから手に入れた指板はどんな楽器にも使えるようにかなり大きめになっています。表面の曲面も大雑把にしか出ていないのでこれを削ってキレイにします。

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こんな台を使って固定したら…

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カンナで削ります!

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この段階では仕上げません。近くで見ると刃物の跡が残っていますが、これくらいで十分です。

さて、本体の方ですが弾きやすいバイオリンとして大切な要素の一つにネック及び指板の角度があります。

真横からバイオリンを見るとネックって直角についてないのがわかると思います。この角度が大きすぎても小さすぎても弾きにくい楽器になってしまうので、ここを指板を貼る時に調整しないとなりません。

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腕が3本欲しい…( ̄^ ̄)写真撮りにくいったらないです。

なんて言っても仕方ないですが、こんな風に表板の駒が立つ部分に、指板の高さの延長がどの高さになるかを計測します。弦がどこを通って駒に乗るかを調べるのです。

駒に指板を投影するように見ることから「プロジェクション」の高さと我々は呼んでます。

1人で撮影する都合でうまく定規を固定できてませんので写真の数値はあてになりません(-。-;が、駒位置で27〜28㎜くらいを目指して…

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ネックを削ります。

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こんな感じで切り屑がきれいに出てくれれば面もきれいに出て、接着も強固になります。

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ニカワを塗って接着です。

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ほい、完成!指板がつくとバイオリンっぽさが出てきますね!

今週中に仕上がるか…??ま、まあ今月中にはいけるでしょうp(^_^)q

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