弦楽器工房こばやし

小田原の弦楽器工房こばやしのブログです。仕事をしていて感じたあれこれを週一くらいで徒然と書いていきます。

ネック外れ修理 その3 〜整形・切削〜

↑前回までの記事です。

ちょーっと忙しくて間が空いてしまいました。

綺麗に掃除は終わり、剥がれていた横板も接着しました。


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うん、ビューティフルです(^o^)

どちらから削っても良いのですが、なんとなく大変そうなネック側から削ります。

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思いっきりザクザクと削りたいところですが、今回はできるだけ元の木を生かしての修理です。慎重に凸部を削っていきます。

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カンナもかけて面を出しました。

なんだか全然整形されてないように見えるかもしれませんが、色が滲みている部分は取れませんし、指板側の凸凹部は本体との接着面よりむしろ奥まっていたので、削らないということにしました。


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逆側の写真を撮り忘れてしまいました(-。-;

←が加工前、→が加工後です。

ネックの側面はかなりガタガタで、こちらはガッツリ削らざるを得ませんでした。

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底面はこんな感じ。

こちらは切削前の写真がありません(T . T)

ちょいちょい抜けてますね(-。-;ごめんなさい。

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続いて本体側です。

こちらも平面が出ていないので平ノミで少しずつ削ります。

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綺麗になりました(^ ^)

これを仮に合わせてみると…

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めっちゃスキマあいてるー!∑(゚Д゚)

結構削ってしまったので、スカスカです。これでは全然くっつきません。

こういう場合は本体側に木材を追加していきます。

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表板と同じ材料であるスプルースの板を加工してつけていきます。

写真ではそこそこ整形してありますが、接着前にできるだけ完成に近い形にした方が後々の作業は楽になります。

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溝の内側は固定するような道具がありませんので、つっかえ棒をしてお互いを支えるように押し付けて接着します。

つっかえ棒は、使用済みの魂柱だったりします(^_^;)

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前回で取り去った表板側の追加材も新しく削って追加します。

表板、横板に合わせて最終整形をすると…

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こうなります。

本体側も接着準備ができましたヽ(´▽`)/

次回、接着していきます!!

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